はじめに
つみたてNISAの普及などにより、若年層を中心として金融投資が一般化してきました。
その影響もあってか、下記に示すように、FX(外国為替証拠金取引)に取り組む人口も、近年増加傾向にあります。
私はFX自体は行っていませんが、取引ルールが比較的シンプルであることや、レバレッジを大きくかけられる点において、株式投資と比べて参入のハードルが低いことから、一定の支持を集めていると感じています。
そこで今回は、外国為替証拠金取引を主力とするヒロセ通商(7185)について、投資妙味があるかどうかを考察してみました。
事業内容(会社四季報より)
ヒロセ通商は、外国為替証拠金取引の大手企業であり、「LION FX」が主要ブランドです。
出典:LION FX
また、イギリス、香港、マレーシア等の海外にも拠点を展開しています。
期初の金利や為替変動の影響を受けて、取引件数は好調に推移し、手数料収入も増加傾向にあります。
また、市場金利の上昇が追い風となり、証拠金の運用益も伸長。システム関連費用を吸収して営業利益が反発し、増配の余地もあるとみられます。
業績状況
同社の業績は、特に金利動向に左右されやすい特徴があることから、顧客の利用状況について確認してみました。
FX口座数や預かり資産、取引高はいずれも堅調に推移しています。
預かり資産についてはやや横ばいの傾向が見られるものの、取引高は変動を伴いながらも増加基調にあります。
*公式ホームページの提供データより作成
FY2024(2023年度)は、世界的な金利上昇の影響を受けて好業績となりましたが、FY2025(2024年度)は米ドル/円など収益単価の低い通貨での取引が増加したこともあり、EPS(1株当たり利益)はやや軟調に推移しています。
出典:IR BANK
今後の見通し
同社は経済全体の動向、特に為替や金利の影響を受けやすい業態であり、通期の業績予想は非開示としています。
現在は海外展開も視野に入れており、各国のニーズに応じた取引システムの開発にも注力しています。
※出典:ヒロセ通商ホームページ
ファンダメンタル(2025年7月5日 時点|楽天証券より)
- 予想PER:約11.78倍
- PBR:約1.33倍
- 予想配当利回り:0.90%
- 自己資本比率:16.78%
- BPS(1株当たり純資産):3,223.75円
株主優待について
ヒロセ通商の株主優待は、非常にボリュームがあることで知られています。
100株以上の保有でキャンペーン商品(食品など)1万円相当が進呈され、1万株以上保有の場合は3万円相当が贈呈されます。
出典: ヒロセ通商 公式HPより
株価推移と今後の注目点
同社の株価は、ここ1年で右肩上がりの推移を見せています。
一方で、2024年8月や2025年4月のような市場急落局面では、一時20%以上のドローダウンも確認されました。このような暴落時において、逆張りの観点からエントリーを検討するのも一考に値します。
※出典:Yahoo!ファイナンスより
ここまでお読み頂きありがとうございました。
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