事業内容
フルテック(6546)は自動ドア開閉装置の販売・施工および保守サービスを主な収益源としています。また、ステンレス建具や駐輪システムの販売も行っています。もともとは北海道内で創業していますが、東北・関東・九州などの他地域でも事業を展開しています。
四季報によると、自動ドア事業では、大型案件の一巡後もリニューアル需要の拡大が続き、メンテナンス契約も着実に増加しています。足元では、選別受注を強化し、新規自動ドアや建具において採算改善が進行中です。
さらに、ドア単体のリニューアルにとどまらず、エントランス全体のリノベーション受託にも注力。2030年度までに中部・西日本エリアへの進出も計画しています。
業績状況
自動ドア関連は、保守契約台数の堅調な増加による売上拡大が期待できます。一方で、新規販売は住宅着工数の動向に左右されやすく、利益は年によってやや不安定になりやすい傾向が見られます。
出典:IRbank
今後の見通し
従来のBtoB取引に加え、直接施工主や管理会社と取引を行うことで、メンテナンスやリニューアルを含むトータルソリューションを提供しています。
出典:2024年12月期決算説明資料
また、市場規模の大きい首都圏を中心にストック市場の深耕を進めており、現時点でも市場シェアは一定の水準にありますが、依然として高い成長余地が残されていると考えられます。
出典:2024年12月期決算説明資料
同社は、2027年度に売上高162億円、経常利益11億円、ROE9.2%の達成を目標としており、2030年度には経常利益19.6億円を目指しています。また、2027年度までにPBR1倍以上の達成も掲げています。
出典:Vision2030 & 中期3ヶ年経営計画(2025-2027)
ファンダメンタル(2025年8月8日 楽天証券より)
- 予想PER:13.29倍
- PBR:0.91倍
- 配当利回り:2.82%
- 自己資本比率:54.65%
近年は緩やかながら増配傾向が続いています。配当性向は50%以上、DOE(自己資本配当率)は3%を目標としています。
出典:IRbank
簡易的に安全率を計算すると下記の通りです。
(EPS×10+BPS)÷株価*8月8日終値=(87.56×10+1267.22)/1134≈1.89
となり、目安の2倍に近い割安水準です。株価がもう少し調整し、安全率2倍まで調整すればダウンサイドのリスクは低いと考えられます。
株主優待について
- 100株以上:1,000円分のQUOカード
- 500株以上:2,000円分のQUOカード
- 10,000株以上:3,000円分のQUOカード
さらに、1年以上の継続保有で1,000円分が上乗せされる点も魅力的です。
株価推移と今後の注目点
2017年の東証上場以降、株価は軟調に推移してきました。現在は底値圏に近い水準にありますが、注力中のメンテナンス事業が軌道に乗れば、株価の見直しが進む可能性もあります。
出典:YahooFinanceより
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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