事業内容
ユナイテッドアローズは1989年に設立された、アパレル小売企業です。同社は、大手セレクトショップのBEAMSに所属していた重松理氏を中心に立ち上げられました。
自社企画商品と仕入れ商品を組み合わせたセレクトショップ形態を主軸とし、成人向けのライフスタイル提案を中心に事業を展開しています。現在は台湾など海外市場にも進出しています。
越境ECについては、2025年秋より自社運営で開始予定であり、海外顧客の開拓を積極的に進めています。さらに、韓国ブランドの国内独占販売権およびライセンス権を取得し、若年層へのアプローチを強化しています。
出典:UA公式HP
業績状況
売上高は堅調に推移している一方で、EPSはやや横ばい傾向が続いていることがわかります。
出典:2026年3月期第1四半期 決算説明会

足元では、若年層向けブランド「コーエン」の利益率改善や台湾事業の好調が寄与しており、こちらが引き続き成長するか注視が必要です。
出典:2026年3月期第1四半期 決算説明会
今後の見通し
長期ビジョンとして、FY2033にて売上高2,500億円(年平均成長率6.8%)、営業利益250億円(売上比10.0%)を掲げています。実現の確度は定かではありませんが、CAGR 6.8%の前提であればPER11倍のファンダメンタルには割安感があると考えることができます。
出典:中期経営計画
主な施策としては以下の通りです。
- 年齢軸およびファッションテイスト軸の再定義
「コーエン」などの若年層向けブランドを再成長させ、若年層への訴求を強化。従来のトラッド・コンサバティブ以外のスタイルを提案 - ファッション以外のライフスタイル提案(アウトドア、ゴルフ、ウェルネスなど)
- 海外地域での事業拡大
- デジタル化による業務効率の向上
足元での2026年3月期の定量目標は連結売上高:1,600~1,700億円、連結営業利益:90~100億円、連結営業利益率:5.6~5.9%を掲げています。
ファンダメンタル(2025年8月12日時点、楽天証券より)
- 予想PER:11.07倍
- PBR:1.56倍
- 予想配当利回り:3.46%
- 自己資本比率:53.92%
配当性向は40%以上を目標としており、累進配当方針のもと毎年増配を継続しています。また、BPSも年率10%程度のペースで積み上がっており、急激ではないものの着実な成長がみられます。
出典:irbank
株主優待について
毎年3月31日を基準日として、電子優待券が進呈されます。
- 100株以上:2枚、200株以上:4枚、500株以上:6枚、1,000株以上:10枚
利用可能店舗および通販サイト「ユナイテッドアローズ オンライン」にて、15%割引で買い物が可能です。ただし、セール品・アウトレット品は対象外のため、少し使い勝手が悪いといえます。
優待券はセール対象外の定番品や高価格帯商品を購入する際にメリットがあると考えられます。
株価推移と今後の注目点
株価は直近の高値から調整傾向にあります。配当利回りは3%台前半であり、優待と配当を享受しつつ、長期的な視点で保有を検討できる銘柄といえます。
出典:Yahoo!ファイナンス
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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