三菱地所(8802) ~不動産含み益4兆円超え、丸の内の大家~

グロース株

事業内容

昨今のインフレを背景に、東京都内の地価は上昇を続けています。もともと多くの土地を保有していた不動産関連企業は、大きな含み益を抱えているとされており、その中でも三菱地所は含み益が4兆円を超える規模に達しているといわれています。

参考:東洋経済 1位は4兆円超!「不動産含み益」100社ランキング

同社は丸の内エリアのオフィスビル賃貸を中核事業とし、商業施設や住宅、海外開発まで幅広く展開しています。オフィス事業では「丸ビル」などの大規模再開発を進め、プレミアム・アウトレットなどの商業施設や住宅事業を展開。さらに、米欧やアジアでの不動産開発、空港施設事業、不動産ファンド運用なども、多角的な収益基盤を築いています

出典:三菱地所HPより

業績状況

同社が手掛ける丸の内エリアはブランド力が高く、賃料も他地域と比べて高水準かつ上昇率も優れています。

地価上昇の追い風もあり、EPSはコロナ禍による停滞を経て、再び成長軌道に回復していることがわかります。

「長期経営計画2030 Review」によれば、丸の内事業の差別化による収益力強化に加え、他地域でのオフィス・物流・商業・ホテルなどのコマーシャル不動産事業の競争力・収益力向上を通し、ROA5%、ROE10%、EPS200円の達成を掲げています。

ファンダメンタル(2025年9月26日 楽天証券より)

  • PER:22.68倍
  • PBR:1.66倍
  • 予想配当利回り:1.26%
  • 自己資本比率:32.06%

配当利回りは1%台前半と決して高くはありませんが、毎年3円の累進配当を導入しています。また、政策保有株の段階的な売却を進めることで、株主還元を積極的に強化しています。

株主優待について

2025年9月現在、株主優待は設定されていません。

株価推移と今後の注目

短期チャートでは、2024年の高値を超えて好調に推移しています。長期チャートで見ても、現在は2013年以来の高値圏にあり、2008年前後のリーマンショック前の水準を上回る可能性も考えられます。

直近の株価は大きく上昇しているため、ファンダメンタルズ面で割安感は薄れています。とはいえ、市場全体の調整局面などでは、長期保有前提で検討していきたいと考えています。

出典:YahooFinance

2年チャート

10年チャート

ここまでお読み頂きありがとうございました。

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