はじめに
金利上昇を背景に、地方銀行株は堅調な推移を続けています。
その中でも、北海道を地盤とする北洋銀行(8524)に注目しています。北海道経済は、新幹線延伸、半導体工場の新設、データセンター需要の拡大などにが期待されています。そこで、道内で最大シェアを誇る北洋銀行に投資妙味があるか考察しました。
参考資料:日経平均 三菱UFJ、一時最高値 長期金利上昇で銀行株に買い

事業内容
北洋銀行は2008年に札幌銀行と合併し、道内で最大シェアを誇る地方銀行です。
資金量は第二地銀の中でも最大級であり、貸出金は再開発やGX(グリーントランスフォーメーション)関連などを中心に増加傾向にあります。また、ラピダスの進出を背景に、半導体関連企業への紹介や融資を強化し、今後の関連需要拡大を狙っています。

業績状況
金利上昇の恩恵を受け、業績は上向き基調にあります。


今後の見通し
PBRは依然として0.7倍台と1倍を下回っており、割安感が残ります。ただし、過去のPBRは0.2-0.5倍程度であったことから、バリュエーション改善は急速に進んでおり、バリュー株としての魅力はやや薄れつつあるともいえます。
今後は、グロース的な側面として、北海道経済の活性化や半導体関連融資の拡大を背景に、今後の収益基盤が拡大できるか期待しています。

ファンダメンタル(2025年9月26日 楽天証券より)
- PER:13.74倍
- PBR:0.73倍
- 予想配当利回り:2.56%
- 自己資本比率:2.83%
ここ数年は増配傾向が鮮明であり、配当性向40%以上を掲げるなど、株主還元強化の姿勢がうかがえます。
株主優待について
1年以上の継続保有で、北海道特産品のカタログギフトが贈呈されます。ただし、優待を得るためには一定以上の投資額(約180万円程度)が必要であり、優待利回りの魅力は限定的です。

株価推移と注目点
株価は金利上昇の恩恵を受け、過去10年来の高値圏にあります。
出典*YahooFinance
まとめ
北洋銀行は、金利上昇による収益改善に加え、北海道経済の活性化や半導体工場新設を背景とした融資需要拡大が見込まれる魅力的な銘柄です。
依然としてPBRは低位にあり、割安感を残しています。中長期的な成長ストーリーを意識することで、投資妙味があると考えられます。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
出典:いらすとや
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