最近読んだ書籍の中でも、特に興味深く読み進められたのがこちらの一冊です。
「割安」「小型」「増配」という3つの条件を満たす銘柄を長期保有することで、インデックスを上回るリターンが得られる可能性があると紹介されています。
『「増配」株投資 年1,075万円もらう資産3.7億円の投資家が教える!』著者:ヘム(KADOKAWA)
「「増配」株投資 年1,075万円もらう資産3.7億円の投資家が教える!」ヘム [ビジネス書] – KADOKAWA

前回は、理論株価と実際の株価を比較し、「安全率(=理論株価÷現在株価)」という指標をもとに割安株をスクリーニングしました。
安全率から見る割安株|55社のざっくり分析まとめ | やまけいの株日記
今回は、「増配傾向」と「株主優待の有無」の観点から銘柄を選別しています。
増配傾向の確認方法
IRBankにて、過去5年分の配当金推移と「配当方向性」(増配・減配・横ばい)を確認しました。
あくまでざっくりとしたスクリーニングのため、気になる銘柄についてはご自身でも検算いただくことをおすすめします。
また、株主優待の有無については『会社四季報(2025年2集)』にて調査しています。よって、直近で株主優待が発表された内容に関しては、担保できていない可能性があります。
スクリーニング結果
- 銘柄は、安全率の高い順に並べています。
- 安全率の水準に応じて、以下の3段階に色分けしています:
3倍以上 / 2.5〜3倍 / 2〜2.5倍 - 配当金が過去最高水準となっている場合は、セルを塗りつぶしています。

✅ 安全率3倍以上の注目銘柄
三光合成株式会社(7888)
自動車の内外装部品などを樹脂で製造。金型設計から一貫生産。インド・北米で拠点を拡大しており、割安性と成長性の両面で期待。
ニチモウ株式会社(8091)
食品事業と漁具などの海洋事業が主力。食品加工機械や資材も扱っています。安定したキャッシュフローを背景に「累進配当」を掲げている点が魅力。
🔶 安全率2.5〜3倍の注目銘柄
岩塚製菓株式会社(2221)
米菓では国内3位。子会社での通販事業に加え、旺旺集団(台湾系)からの多額の配当金収入が安定収益を下支え。
長野計器株式会社(7715)
機械式圧力計で世界シェア首位。産業機器向けが主力。世界最大級の電子圧力センサー工場を保有しており、技術面で優位性。
🔹 安全率2〜2.5倍の注目銘柄
この水準の銘柄も、市場が大きく下落した際には安全率が2.5〜3倍相当まで上昇する可能性があるため、日頃からウォッチしておく価値があります。また、株主優待制度が充実している銘柄が多いのも特徴です。
日本毛織株式会社(3201)
伝統的な羊毛紡織業のイメージに加え、現在は商業施設賃貸や介護・スポーツ施設運営など、多角化が進んでいます。
ベルーナ(9997)
中高年向けのカタログ通販大手。近年はグルメ・ホテル事業にも注力しており、事業の裾野が広がっています。
オカダアイヨン株式会社(6294)
破砕・解体機を扱う建機メーカー。環境関連機械の取扱いも増加中で、海外展開にも積極的です。
今後の方針とまとめ
今回は、配当推移や優待の有無といった”収益性以外の魅力”にも注目しながら、割安株の検討を行いました。
あくまでざっくりとしたスクリーニング段階であり、今後は個別銘柄の成長戦略・財務健全性・業界ポジションなども含め、さらに深掘りしていきたいと考えています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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