帝国電機製作所 (6333) ~世界シェア40%を誇る無漏洩ポンプメーカー~

グロース株

はじめに

近年、地政学リスクや生成AIによる電力需要の拡大を背景に、世界規模で脱炭素や原子力発電の新設や再稼働が進められています。

参考:朝日新聞「日米欧も原発回帰の動き 脱炭素・地政学リスク回避も建設コスト高騰」

そこで、原子力発電所をはじめ幅広い産業分野で利用されているキャンドモータポンプにおいて、世界首位のシェアを誇る帝国電機製作所(6333)に投資妙味があるかを考察しました。


事業内容

同社の主力製品であるキャンドモータポンプ(密閉型モータポンプ)は石油化学・医薬・食品・原子力・変電所など多様な産業分野に展開しており、国内シェアは約60%、世界シェアは約40%と首位級の地位を築いています。

出典:中期経営計画概要

キャンドモータポンプはモータとポンプを一体化し、完全密閉された構造で液漏れがない点が特徴です。この特性から、厳しい使用環境下においても安全性が高く、産業用途で幅広く採用されています。


業績状況

長期的には、脱炭素を追い風に業績拡大が期待される一方、2026年3月期については、中国の景気減速や米国における関税の不確実性の影響を受け、減収減益となる見通しです。


今後の見通し

米国におけるケミカルポンプ市場でのシェア拡大や、アジア市場の高成長を背景に、同社は2027年に売上高320億円を目標としています。特にアジアにおいては、中国での生産能力を約4割増強するなど、経営資源を積極的にシフトさせています。

出典: 中期経営計画概要

脱炭素社会に向けた需要においても、温度・圧力・真空度といった厳しい使用条件下で液漏れを防ぎ、高い耐久性を持つキャンドモータポンプは、需要拡大が期待されます。これらの製品は従来よりも高単価で利益率が高いとされている点も注目に値します。

出典: 中期経営計画概要

さらに、2035年の長期目標としては、市場規模の拡大とシェア拡大を両立させ、売上高700億円規模を目指しています。


ファンダメンタル(2025年7月5日 楽天証券より)

  • PER:14.14倍
  • PBR:1.68倍
  • 予想配当利回り:3.31%
  • 自己資本比率:77.2%

配当利回りは3%を超えており、自己資本比率も問題ない水準である一方、ファンダメンタル面では割安感は乏しい印象です。

簡易的に安全率を試算すると、
(EPS×10+BPS)÷株価 =(222.77×10+1917.14)÷2226 =1.25 となり、割安感はさほど強くない水準といえます。

配当は配当性向50%を目安としており、年によってばらつきはあるものの、増配傾向が確認できます。


株主優待について

保有株数に応じて、QUOカードまたはカタログギフトを頂けるため、株主還元に積極的な企業となります

出典:帝国電機製作所HP


株価推移と今後の注目点

株価は直近2~3年間、横ばい圏で推移してきましたが、足元ではブレイクアウトの兆しもみられます。原子力関連需要の追い風を受けて、業績拡大が実現できるかが今後の注目点です。

出典:Yahoo!ファイナンス


まとめ

帝国電機製作所は、独自技術を背景に世界トップシェアを誇る堅実な企業です。足元の業績はやや慎重な見通しながら、原発回帰や脱炭素の潮流を背景とした中長期的な需要増が期待されます。財務基盤の強さや安定配当も評価できる点であり、長期的な成長を見据えた投資先として注目に値すると考えられます。

ここまでお読み頂きありがとうございました。

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