日本マクドナルドホールディングス(2702)~株価下落による割安感に注目~

株主優待

2025年4月現在、トランプ政権による関税導入の影響を受け、日経平均株価は大幅に下落しています。こうした市況の中で、内需型かつ安定性の高い銘柄として、日本マクドナルドホールディングス(以下、マクドナルド)への投資妙味について考察いたします。


業績の状況

同社は全国に約3,000店舗を展開しており、近年は価格改定(値上げ)も奏功し、営業キャッシュフローやEPSはともに堅調に推移しています。また、モバイルオーダーや店頭のタッチパネル導入によって、業務の効率化を進めるなど、より効率的な経営体制の構築を図っていることがうかがえます。

※IR Bankのデータをもとに筆者作成

ブランド力とスケールメリットを活かし、外食業界においても国内トップクラスの地位を確立しています。同規模の競合企業としては、ゼンショーホールディングスやすかいらーくホールディングスが挙げられます。


今後の見通し

今後3年間で約100店舗の新規出店が計画されています。ただし、現在の店舗数が2,988店であることを踏まえると、増加率は約3%にとどまるため、店舗数の拡大によるインパクトは限定的と見られます。

一方で、1店舗あたりの売上高については、2019年比での改善を目指す施策が継続的に進められる見通しです。

※2024年通期決算発表より

さらに、次期TOPIX構成銘柄として採用される有力候補とも見なされており、採用時にはパッシブファンドからの資金流入も期待できます。

株価は、昨年の高値から約20%下落しており、一定の値ごろ感が出てきた印象を受けます。


ファンダメンタル指標(2025年4月8日現在/楽天証券より)

  • PER(株価収益率):24.13倍/PBR(株価純資産倍率):3.05倍/配当利回り:0.84%/自己資本比率:75.07%

株主優待制度が人気であることも株価の下支え要因となっており、指標面からの割安感はやや限定的といえるかもしれません。


株主優待について

100株を1年以上保有すると、優待として食事券を受け取ることができます。日常的にマクドナルドを利用される方やご家族にとっては、非常に魅力的な特典といえるでしょう。

※「1年以上保有」の定義は以下の通りです。
・毎年6月30日および12月31日時点で、当社株主名簿に100株以上を保有する株主として記載されていること
・上記2日付の株主名簿に、同一株主番号で3回以上連続して100株以上保有している記録があること


株主優待を受け取りながら、長期的には増配による株価上昇も期待できる銘柄です。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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