量子コンピューター関連株の注目3社【D-Wave・Rigetti・IonQ】

グロース株

はじめに

量子コンピューターは、従来のノイマン型コンピューターやAIコンピューターとは異なる特徴を持っています。
従来のコンピューターでは実行が困難だった、複雑な組み合わせ最適化、量子シミュレーション、大規模な暗号解読、並列性を活かした高速探索などが挙げられ、処理を可能にすることが期待されています。

量子コンピューターの方式

量子コンピューターには複数の方式が提案されています。
動作が高速な「超伝導方式」、従来の半導体製造ラインで生産できる可能性が高い「半導体量子ドット方式」、誤り率が極めて低く高精度な計算が可能な「イオントラップ方式」、そして室温で動作可能な「光方式」など、大きく4種類の量子チップ方式が存在し、それぞれ個別に技術開発が進められています。

関連銘柄について

D-Wave Systems(QBTS)
量子アニーリング技術を採用しており、「Advantage」量子システムはビジネス向けに設計された量子コンピューターです。フォルクスワーゲン、デンソー、トヨタ、NECなどの大手企業と協業し、物流最適化、スケジューリング、創薬など多様な分野で量子アプリケーションを展開しています。

出典:Yahoo! Finance

Rigetti Computing(RGTI)
超伝導方式を採用しており、ハードウェア設計からソフトウェア、クラウド提供までを一体的に統制しようとする戦略をとっています。
クラウド上で量子コンピューターを運用し、サービスプラットフォームを通じてグローバル企業、政府機関、研究機関などにサービスを提供しています。

出典:Yahoo! Finance

IonQ(IONQ)
イオントラップ方式を採用しており、「Amazon Web Services(AWS)」の「Amazon Braket」、「マイクロソフト」の「Azure Quantum」、および「グーグル」のクラウドマーケットプレイスを通じて量子コンピューターへのアクセスを提供しています。
また、独自のクラウドサービスを通じて特定顧客への提供も行っています。
将来的には、複数の量子装置を接続する「量子ネットワーキング」にも取り組む方針です。

出典:Yahoo! Finance

いずれの銘柄も、現時点では株価が長期移動平均線から大きく乖離しており、やや手を出しづらい局面といえます。
量子コンピューターはまだ実用化に向けた課題が多く、商用レベルでの普及には時間を要すると見られています。今後も長期的な視点で買い場を探っていきたいと思います。

参考:Bloomberg 量子の夜明け、エヌビディアのフアンCEOが「転換点」接近を宣言(2025年6月12日)

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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