はじめに
先日、日経新聞を読んでいたところ、6Gに関連する報道が目に留まりました。
村田製作所、「6G」向けスマホ部品量産 石川県白山市の工場で160億円投資(日本経済新聞)村田製作所、「6G」向けスマホ部品量産 石川県白山市の工場で160億円投資 – 日本経済新聞
5Gが話題になった2019~2020年頃を振り返ると、2020年代後半には6G関連の技術や企業が注目される可能性が高まる可能性が考えられます。
東洋経済より
*ダイヤモンドザイ 2020年5月号より
今回は、まだブームになる前の段階で、6Gの技術概要と注目される関連銘柄について整理してみました。
■ 2. 5Gと6Gの違い
項目 | 5G | 6G |
---|---|---|
通信速度 | 最大10Gbps | 最大100Gbps超 |
遅延 | 数ms | 1ms未満 |
接続数 | 多数 | 約10倍以上 |
対象エリア | 地上中心 | 地上+空+宇宙 |
応用例 | IoT、AR/VR | メタバース、遠隔操作、BMI(脳-機械接続)など |

6Gは単なる「通信規格の進化」ではなく、通信技術が社会そのもののインフラになる未来を見据えており、「超高速・超低遅延・感覚伝達」で仮想と現実を融合することがポイントとだと理解しました。
達成のためにはどのような技術が必要になるのでしょうか。
■ 3. 実現に向けた技術トレンド
*Chat GPTにて作成
技術 | 通信速度への貢献 | キーポイント |
---|---|---|
テラヘルツ波 | 🔼 超広帯域で高速化 | 遮蔽物に弱い |
大規模MIMO | 🔼 同時接続向上 | AI連携でビーム制御 |
RIS | 🔼 エリア死角カバー | 壁面反射などで活用 |
AIネイティブネットワーク | 🔼 トラフィック最適化 | リアルタイム制御 |
光ネットワーク連携 | 🔼 全体の高速化 | 有線との統合 |
上記のような技術が6Gには求められていると考えられます。
それぞれの技術の詳細について確認していきます
各技術の詳細*Chat GPTにて作成
1. テラヘルツ波通信(THz帯)
- 周波数帯:100GHz~10THz(5Gのミリ波より高い)
- メリット:100Gbps超の通信が可能な広帯域
- 課題:直進性が高く、障害物に弱いため、短距離やビームフォーミングの併用が必要
2. 大規模MIMOの進化(Massive MIMO)
- 基地局に多数のアンテナを設置し、多数の端末と同時通信
- 6GではAIとの連携によって動的なビーム制御が可能に
- 通信効率と品質の両立が期待されます
3. 再構成可能インテリジェントサーフェス(RIS)
- 壁面などを電波反射デバイスとして活用
- 電波が届きにくい場所でも安定した通信が可能に
- テラヘルツ波との連携が注目されています
4. AIネイティブネットワーク
- ネットワーク自体がAIによって最適化される仕組み
- ユーザーの動きや混雑状況を予測して通信経路を自動制御
- 通信の遅延を抑え、安定性を向上させます
5. オールフォトニクスネットワーク(光通信連携)
- 通信インフラの光ファイバー化をさらに推進
- モバイルと光ネットワークの統合によって、エンドツーエンドでの高速・低遅延通信を実現
私の所感
今回挙げられた技術のなかで、特にテラヘルツ波の実用化に注目しています。
テラヘルツ波のような非常に高い周波数を達成するためには、従来の半導体(Siベース)では難しく、GaN(窒化ガリウム)などのより高出力かつ高速動作する材料が求められるとされています。また、テラヘルツ波は直線性が強く、障害物を回り込めないため、正確な方向制御や高精度なアンテナが求められるとされています。これらに関連する株式に投資妙味があるか、次回に考察する予定です。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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