安全率から見る割安株|55社のざっくり分析まとめ

バリュー株

最近読んだ書籍の中でも、特に興味深く読み進められたのが、こちらの一冊になります。

『「増配」株投資 年1,075万円もらう資産3.7億円の投資家が教える!』 ヘム著(KADOKAWA刊)

「「増配」株投資 年1,075万円もらう資産3.7億円の投資家が教える!」ヘム [ビジネス書] – KADOKAWA

この本では、割安・小型・増配という3つの条件を満たす株式を長期保有することで、インデックスを上回るリターンが狙えるという投資戦略が紹介されています。

中でも特に参考になったのが、著者独自の理論株価の計算方法でした。今回はその手法を活用し、現在私が注目している銘柄について、簡単な銘柄分析を行ってみました。


📈理論株価の計算方法と安全率

書籍内で紹介されていた理論株価の算出式は、以下の通りです:

理論株価 = BPS + EPS × 係数
安全率 = 理論株価 ÷ 現在株価

BPS:1株当たり純資産 EPS:1株当たり純利益

そして、EPSに掛ける「係数」は、10を標準として、企業の利益成長率に応じて決定します。

今回は、過去10年くらいのEPSの推移からざっくりと決定しました。

利益成長率係数
横ばい、または5%未満10〜12
成長鈍化8
年10〜20%の成長12〜15

株価は2025年4月17日時点の終値を使用しています。

書籍によれば、安全率が2倍を超えると及第点、3倍を超えると“超割安”と評価されるそうです。
特に、安全率が2.5倍を超えている銘柄は、相場が下落した際に3倍近くまで上昇する可能性があるため、下落局面で積極的に買い向かう戦略が有効かもしれません。


🔍注目銘柄の分析結果と所感

今回は、irbankにて確認可能な最新の予想BPS・予想EPSをもとに計算しています。
あくまで“ざっくり計算”ですので、気になる銘柄があればぜひご自身でも検算してみてください。

特に割安感が目立ったのは、以下のような銘柄たちです:

  • 銀行株: 山梨中央銀行、八十二銀行など
  • 自動車関連:マツダ、共和レザーなど
  • パーカーコーポレーション(PBR約0.6):日本パーカーライジングが約20%の株式を保有しており、MBO TOBの対象にならないか気になりました。
  • ヤギ:非常に割安ですが、著名投資家・清原達郎氏が保有していることで知られており、売却時の下落リスクには留意したいところです。

🔗参考:「伝説のファンドマネジャー、日本株7銘柄を時間かけて売却へ」(会社四季報オンライン)

伝説のファンドマネジャー、日本株7銘柄を時間かけて売却へ|会社四季報オンライン  (Web 表示)

さらに、大型株では以下のような銘柄も検討対象として面白いと感じました

  • 日揮
  • 東海カーボン

いずれも一時的に赤字となっているものの、来期予想のEPSをもとに理論株価を計算すると、安全率が2倍を上回るケースもあり、四半期決算で黒字転換した際に狙ってみる価値はあるかもしれません。


✨今後の方針

今回はあくまで「安全率(理論株価と株価の比較)」を主な軸としましたが、実際の投資判断においては、各企業の増配傾向中長期的な経営計画など、より総合的に評価していきたいと考えています。

今後は、今回取り上げた銘柄を中心に、連続増配の実績株主優待の有無についても調査していく予定です。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました