これまでの投資来歴
私は2020年のコロナショックをきっかけに株式投資を始めました。
当初は投資信託を用いたインデックス積立のみを行っていましたが、2023年頃からは日本株や米国株の個別銘柄にも投資するようになりました。相場が全体的に良好であったこともあり、インデックスを上回るパフォーマンスを得ることができています。
個別投資での気づき
その中でも特に成果を上げられた手法の一つは、自分の身の回りで流行しているものに着目し、本格的なブームが訪れる少し前にタイミングよく投資を行う、いわゆる「消費トレンドの先回り投資」でした。この方法で、半年ほどで1.5倍から2倍のリターンを得られたケースもありました。
私は普段、SNSやニュースメディア、そして周囲の人々の興味・関心を投資のヒントにしています。
こうしたトレンドの兆しは、感度の高い若者のほうが気づきやすいと感じており、これから投資を始めたい若年層にも非常に適したアプローチだと考えています。
どのようなサインに気づいて投資判断を下したのか、備忘録としてまとめました。
実際に投資した銘柄①:ディー・エヌ・エー(2432)
この銘柄に着目したきっかけは非常にシンプルですが、スマホゲーム「ポケポケ」の発売日に、ネットニュースで好調なスタートを報じる記事を目にし、強く興味を持ちました。

過去には、スマホゲーム関連銘柄として、ガンホー(モンスト)やミクシィ(パズドラ)がブーム時に急騰したこともあり、ポケポケも期待できると考えました。
*ガンホー 株価 Yahoo Financeより
私は普段、ゲームをしないのでそこまで詳しくありませんが、リアルのポケモンカードが人気化し、転売問題(いわゆる「ポケセン・トリックルーム事件」)がSNSでも話題になっていたことや、近所のコンビニで「1人1パックまで」といった注意書きを頻繁に見かけていたことを思い出し、ポケモンカードは相当な人気があると感じました。これがアプリになるなら流行る可能性は高いと考えました。
そこで、同僚のお子さん(中学生)に確認してもらったところ、学校でも話題になっていることがわかりました。加えて、発売日時点ではPBRが1倍程度で株価も低位にあり、まだ「ポケポケ」ブームが織り込まれていないと判断。下値リスクが小さいと考え、思い切ってNISAの成長投資枠をほぼ使い切って投資しました。
その後、1〜2週間で職場でもプレイする人が徐々に増え、株価も動意づいてきたため、決算後のストップ高までホールドを続けましたが、最高値4,000円から約10%下落したタイミングですべて売却しました。
結果的にその後の株価は軟調であったため、良いタイミングで手仕舞いできたと考えています。
*YahooFinanceを基に加工
売却判断の背景ですが、1月頃には日経新聞や楽待などのメディアでポケポケが頻繁に取り上げられるようになっており、情報が広く一般化していること、そして過熱感を感じたことが大きかったです。
このため、決算前後での利益確定を狙いました。
日経新聞および楽待チャンネルより
◇実際に投資した銘柄②:アシックス(7936)
アシックスについては、当ブログでも最初に取り上げた銘柄の一つです。
かつては運動靴のイメージが強かったアシックスが、ファッションスニーカーとして若い世代の間で注目され、「クールなスニーカー」として再評価されている動きが見られました。
小島:近年は古着ファッションが人気ですが、一方でテック系のウェアも好調です。その影響からテック系のウェアに合わせやすい「サロモン(SALOMON)」だったり「アシックス(ASICS)」などのギアっぽいスニーカーがじわじわ注目を集めています。
[Fashionsnap 【スニーカートップセラーに聞く】2022年のベストスニーカーとこれからのシューズ事情-atmos 小島奉文 より]
*GQオンラインより
このように、メディアでもアシックスに関する記事が明らかに増えてきたと感じたため、2024年2月の決算タイミングでエントリーしました。
株価は堅調に推移したものの、売却についてはうまくいきませんでした。
*YahooFinanceを基に加工

- ①「令和のブラックマンデー」前後の急落に恐れを感じ、早期に売却してしまった点
- ②アシックスの保有ブランドである「オニツカタイガー」がここまでブームになると想定できず、その後の株価上昇を逃してしまった点
*産経新聞より
いずれも悔やまれる判断であり、今後に活かしていきたいと考えています。
◇見逃してしまった銘柄①:ON(オン)
ONについては、アシックスと非常に似た流れですが、SNSやメディアでのニュースから興味をもちました。日本における旗艦店が、世界で2番目という早さでオープンし、注目の高さが伺えました。
スニーカー系YouTuberの動画でも、インバウンド需要を含め、高い人気が確認されていました。
*fashionsnapより
*atmos創業者 本明秀文氏のyoutubeより
一度はエントリーしたのですが、思うように株価が上昇せず、他銘柄に乗り換えてしまいました。
しかしその後、株価は順調に上昇し、結果的にチャンスを逃してしまいました。
*YahooFinanceより
◇見逃してしまった銘柄②:Netflix(NFLX)
Netflixは、コロナ禍で大幅に成長した反動として、2022年頃まで業績・株価ともに大きく調整しました。
*YahooFinanceより
しかし、コロナ収束後も次々と話題作を配信し、社内でも視聴している人が多かったことから、これは「逆に買いのチャンスだった」と痛感しています。
◇まとめ
身の回りには、常に新たな流行のサイクルが生まれています。
自分自身や周囲の人々が、日常の中で何に関心を持っているのかを観察することは、投資チャンスの発見につながると感じています。
また、自分の「好きなもの」を定点観測することも重要です。
私の場合、ファッションに関心があるため、スニーカーやアパレルのブームには比較的早く気づくことができると感じています。
スマホゲームなどのテクノロジー系とは異なり、ファッションは社会全体への浸透に時間がかかる点も魅力です。
マス層へ波及し、それが決算数値に反映されるまでには、数ヶ月〜長ければ1年以上を要することも多く、先回りの余地が大きい分野だと感じています。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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